宅建を先に受けてよかった。不動産鑑定士を目指す今、そう思う理由

不動産鑑定士

はじめに

小学生のころ、学級文庫にあった『だから、あなたも生き抜いて』(大平光代さん)という本を読んだ。 当時はまだ「資格」や「法律」の意味すらよく分かっていなかったけど、 本の中で出てくる“宅建士”という言葉が、なぜか強く心に残っていたのだ。

それ以来、ずっと「いつかこの資格を取りたい」と思っていた。 大学生になってから、「今こそそのときだ」と思い、宅建の勉強を始めた。

私は独学での合格を目指し、夏休みを中心に毎日勉強時間を確保して取り組んだ。 授業やバイトの合間を縫って、少しずつ学習を積み重ねた。 決して簡単な道のりではなかったけれど、合格したときの達成感は本当に大きかった。

そして、宅建合格後の次のステップとして選んだのが、不動産鑑定士。 今、その選択をして本当によかったと感じている。 今回は、「宅建を先に受けてよかった」と感じている理由を、不動産鑑定士の勉強をしている今だからこそ、リアルに書いてみたいと思う。

宅建の合格証が届き、勉強からの解放感を感じる自分ではと思っていたが、そんなことはなく。勉強しなきゃ!と思ってしまったのだ。

なぜ宅建を先に受けたのか

宅建を受けた理由は大きく分けて3つあった。

  • 宅建は大学生でも現実的に狙える資格だった。
  • 法律系の基礎知識が学べて、将来にもつながると感じた。
  • 難しすぎず、でもちゃんと勉強しないと取れない“ちょうどいい”難易度だった。

そして何より、「昔からの目標だった」という理由が、思った以上にモチベーションになった。 小学生の頃からの夢を大学生になって叶える——そのストーリー自体が、自分の中で意味を持っていた。

宅建を目指した当時、他にも気になる資格はあった。 司法書士や行政書士など、法律系の資格もいろいろ調べたけれど、 「まずは宅建から始めてみよう」という考えが自分には合っていた。

実際に勉強を始めてからは、法律用語や不動産に関するルールの奥深さにどんどん引き込まれていった。


宅建が不動産鑑定士の勉強にどう役立っているか

・法律の基礎ができていた(民法・宅建業法)

不動産鑑定士の試験にも民法や借地借家法などが含まれていて、 宅建で学んだ内容がかなりの部分で役立っている。

たとえば、「物権」「債権」「登記」など、法律の基本概念に触れていたおかげで、 鑑定士のテキストや講義でも理解のスピードが違ったと感じている。

実際、般教で履修していた民法の授業では、ノーベンでテストに臨むことができるほど基地の内容ばかりだった。

また、宅建業法の理解があると、不動産取引に関する感覚がつかめていて、 不動産鑑定評価基準の読み込みにも自然と入っていけた。

・過去問ベースの勉強スタイルが身についていた

宅建のときに、「過去問を軸に学ぶ」ことの大切さを身をもって知った。 だから鑑定士の勉強を始めたときも、最初から「まずは過去問」というスタンスで進めることができた。

現在、私は不動産鑑定士の過去問を一問ごとに正解・不正解を記録しながら、 自分の弱点や理解度を可視化するようにしている。 このようなアウトプット中心の勉強法が自然にできているのは、宅建のおかげだと感じる。

・資格勉強に対する“距離感”がつかめていた

資格の勉強は、モチベーションを維持するのが何より難しい。 でも、宅建で「どうやったら勉強が続くか」「自分にとって無理のないペースはどのくらいか」 を体感できていたので、鑑定士の学習にもスムーズに移行できた。

前日にやることを決める/朝は前日の復習をする/スキマ時間に暗記を入れる—— こういった勉強習慣はすべて、宅建のときに試行錯誤した成果だ。


宅建→鑑定士の順番にしてよかったこと

・段階的にステップアップできる安心感

いきなり難関資格に挑むのは、やっぱりハードルが高い。 まずは宅建で基本的な法律知識や勉強習慣を身につけてから、 より専門的な鑑定士にステップアップできたことで、精神的な負担がかなり軽減された。

・「不動産を学ぶ」という軸ができた

宅建を通して、不動産に関する知識だけでなく、興味や関心が深まった。 「もっと知りたい」「もっと専門的に学びたい」という気持ちが自然に出てきたからこそ、 不動産鑑定士という選択肢も前向きに捉えることができた。

・「やればできる」という自信をもらえた

宅建に合格したことで、「努力すれば結果が出る」という実感を得られた。 これは資格勉強において何より大事なことだと思う。 自信があると、多少難しい内容でも「やってみよう」と思えるようになる。


まとめ

「宅建はゴールじゃない」 そう思っていたからこそ、次のステップとして不動産鑑定士を選ぶことができた。

そして今、改めて振り返ってみると、「宅建を先に受けて本当によかった」と心から思う。

資格の勉強に正解の順番はないけれど、 自分の中で納得できる“道すじ”を持てたことは、すごく大きかった。

これから不動産業界を目指す大学生や、資格に挑戦しようか迷っている人には、 「まずは宅建」から始めてみるのも、きっと意味があると思う。

焦らず、自分のペースで。 私も、これからの勉強をまた1歩ずつ積み重ねていきます。

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